2017年11月06日
優しさ
若い女性が、男性に求める条件の中に、「優しい人」というのが、必ず含まれています。
ひとくちに、優しいといいますが、よく字を見ると、人べんに憂いと書き、
人が憂いのそばに寄り添った姿が優しいといえるでしょう。
しかし、いまの私たちは、人の憂いを自分の心の痛みとし、その人に寄り添うということを
しているでしょうか。
また、沖縄の古語に、「肝若さ」という言葉があります。これは、人が痛み苦しんでいると、
自分も肝が痛みふるえるということです。
つまり、悲しみを共有するという、優しさの原点を感じさせる言葉です。
本当に、周りの人を思いやり、優しくするということは、うわべの形だけのことではなく、
自分もともに、その人たちと一体となって苦しみ、その一端を担うことといえるでしょう。
作家の曽野綾子さんは、「結婚するということは、将来起こるかもしれない相手の苦労を、
自分が引き受けることである」と語っています。
これが本当の夫婦の優しさといえるでしょう。
Posted by 中川知博 at 08:00│Comments(0)