2018年02月05日

気づきにくい恩


 私たちは、いつも身の周りにあって、存在にも気づきにくいものには、

それがどれほど大事なものであっても、あたりまえ、当然のことと思って、

恩を感じる心はなかなか生まれてこないようです。


 気づきにくい恩を意識して、何らかの形でお返ししようと、例えば、

ボランティアなど、社会への恩返しとなって表れてきます。


 次に紹介するのは、恩返しする相手はわからないけども、受けた恩に

なんとか報いようとする人の話です。


  —終戦の翌年、私は高等女学校の一年でした。食料難と着るものも満足にない日に、

  外国から古着が送られてきました。

  1学級に5枚の割り当てがあり、その中の大人のコートをいただくことができ、

  自分で作り直し、大切に2年着て、妹に譲りました。


   お礼を言いたいと思いましたが、私は社会への恩返しを誓いました。

  そして編み物教室をやめてから、毛糸のえり巻きを千人の人にお返ししようと思い

  5百枚を編み上げ、施設などに3百枚を贈りました。

   
   次はどなたにあげようかしら。私は健康に感謝し、目標の千枚の達成に向かって

  楽しく今日も編んでいます。(毎日新聞読者投稿より)



 人から受けた好意は、いつまでも感謝する心を忘れず、してあげたことはすぐ忘れたい

ものです。恩は売るものではなく、忘れないことが肝心です。


  


Posted by 中川知博 at 08:00│Comments(0)
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