2021年06月21日

日本の歴史は神話を抜きにしては語れない

 わが国の歴史の原点は、神話です。これが戦後の日本では、完全に抹殺されました。戦後の占領政策によってです。「あんな強い国では困る。日本人の魂を、何とか抜いてしまいたい」という思いで、昭和20年12月「新道指令」が出されました。

 日本のことを教えるある外国の大学教授が、「日本に来て一番不思議なことは、日本の子供たち、即ち大学生は、どうして日本のことを知らないのか」「珍しい国だ。なぜ日本の親や教師は、自分の国のことを子供たちに教えないのか。歴史的に、日本は世界で一番いい国だと思っている。だから私は、大学で日本について教えているのだ。今の日本は、本当に不思議な国ですね」と言うのです。これが外国から見た日本の現状なのです。

 日本が世界に誇るあの古い歴史・・・・『古事記』や『日本書紀』は、神話から始まっています。その内容を大人も含め、いまの子供たちは全く知りま

せん。自分たちの国の原点について、何も教えられていないからです。大人たちも、知ろうとしません。戦後の教育問題も、この辺にあります。

 上智大学の渡辺昇一教授は、「神話というのは、その民族の刷り込みである。日本人の心の底にきちっと入っているのが神話なのだ」と言っています。

 日本の古典は、きわめて合理的なる日本民族の習慣と制度とに基づいて成立したものであり、日本の古代における社会生活の真相を伝える貴重な歴史的資料なのです。故に、神話を抜きにしては、日本の歴史は語れないのです。

 世界には幾多の神話があります。代表的なギリシャ神話を例にとっても、星や星座としてしか、我々の記憶にありません。

 日本は、いまも神話と歴史が繋がっている、世界に稀なる国です。誇りを持てる国なのです。その実例を、2回にわたってお伝えします。
  


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2021年06月07日

子を持って知る子の恩

 昔から「子を持って知る親の恩」という諺があります。真理を含んだ家感のこもった教えとして、広く親しまれていますが、少し視点を変えて、親として子の恩を知ることの大切さを教えられる話があります。

 ある高校で、二人の男子生徒が非行を犯し、無期謹慎の申し渡しを受けました。その時、A君の母親は「どうして私がこんな目に合わなければならないのか」と嘆き、日頃どれほど気配りしてきたかを、あれこれ涙しながら訴え続けました。

 一方、B君の父親は、校長の説明を聞き終わって、悲痛な面持ちながら「私ども夫婦の姿勢にも問題があったように思います。子供のお陰で、いい人生勉強させてもらいました。子供とともに再出発を考えます」とのべ、「禍を転じて福となす」態度が見られました。

 その対照的な受けとめ方に、居合わせた教師たちも、それぞれ人の子の親として、深く考えさせられるものがあったということです。

 普通一般の親は、子供が有名大学に合格した、一流企業に入社したら、「ああ、いい子を持った」と思うものですが、人生は山あり谷ありです。子供のマイナス面から学び、反省する姿勢も大切ではないでしょうか。
  


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