2023年05月15日

日本人の美しい心を取りもどそう


 昨今、日本人の道徳心の低下、止めどもない社会と人心の荒廃が叫ばれています。

 その原因はどこにあるのでしょう。

 岡田幹彦氏 (日本政策研究センター主任研究員) は、日本社会の閉塞状況の原因を、次のように指摘しています。

 「戦後日本人が、伝統的価値観をあまりにも粗末にしてきたことから生じています。結局日本人が自国の歴史を忘れ、伝統を忘れ、文化を忘れ、そして郷土愛も忘れてしまった。そこから日本人としての誇りと自信が、すっかりなくなってしまっている。」

 昔の日本人は、日本の美しい自然を愛し、素朴な営みの中で、常に大いなるものに生かされていると感じ、神や仏を畏れ敬い、自然と共生して生きてきました。

 人知を超えるおおいなるものに対する感謝と畏敬の心は、清らかで豊かな心をはぐくみます。

 こうした日本人の美しい心と美しい生き方は、日本人が本来持っている精神性の高さとでも言えます。

 大人の使命は、家庭や学校、地域社会の中で、 「日本人の美しい心」 を次の世代に伝えていかねばなりません。これが、閉塞状況から抜け出す方法なのです。

  


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2023年05月01日

たった一つの心を持ち続けて悟りを開く


 釈迦の弟子の一人に、周利槃特という人がいました。周利槃特は、自分の名前さえしばしば忘れるほど記憶力が悪かったので、背中に名札をはっておいたくらいでした。

 あるとき釈迦が周利槃特を呼んで言いました。「お前はむずかしいことを教えても覚えられぬであろう。だから、つぎの言葉のみかみしめよ 『三業に悪を造らず、諸々の有情を傷めず、正念に空を観ずれば、無益の苦しみは免るべし』 (身と口と心に悪いことをせず、生き物を害せず、正しい思いに徹すれば悩みはない) 」

 なん度と釈迦のもとにひきかえし聞き直すのですが、一日たつとすっかり忘れて暗誦することができません。

 数ヶ月たちましたが、同じことです。彼は悩んで、釈迦のもとにやってきました。

 「世尊よ、私はどうしてこんなに愚かなのでしょうか。自分があきれるくらいです。私はとても仏弟子になることはできません」

 釈迦は、周利槃特の肩に手をかけ、さとすまなざしで言いました。

 「何を言うか。おまえは遇者ではない。遇者でありながら自分が遇者たることを知らぬのが、本当の遇者である。おまえはおのれを知っている。だから真の遇者ではない」

 その後、 ”塵を払い垢を除かん” という言葉とホウキを与えられ、掃除に徹底し、ついに悟りを開きました。
  


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