2021年05月17日

ストロークで人間の欲求に答えよう

 人間の持っている深い欲求に「人との心のふれ合いがほしい、人に認めてほしい」という気持ちがあるといわれます。こうした願望に応えることを、心理学ではストロークといいます。

 乳幼児の正常な発達に欠かせないのが母親のストロークです。抱きしめたり、ほおずりをしたり、語りかけたりすることによって、赤ちゃんは安心、満足し、心身ともに順調に発達していきます。

 大人同志でも、日常の心のふれ合う会話や、ほほえみ、握手などを通してお互いにストロークを交わします。これにより、人間関係も和やかになるのです。とくに、明るい家庭づくりのために、つとめて会話のストロークを心がけたいものです。

 職場においても、仕事から帰社した人たちに「お帰りなさい。お疲れさまでした」と、笑顔でひと言ねぎらいの言葉をかけることによって、明るい職場ができます。

 そのひと言で、本人は自分の苦労が認められたという満足感を覚え、元気もわいてくるのです。

 家庭や学校でも、子供たちに「よくがんばってね」「よかったよ」と、声をかけることが、何よりの励ましとなり、ヤル気が育っていくのです。
  


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2021年05月03日

不平不満は筋違い

 「イソップ物語」の中に、次のような逸話があります。

 牛が汗を流しながら車を引いているのに、車の心棒がギーギーと騒々しい音をたてたため、たまりかねた牛が振り向いて「重荷を引っぱっているのは、このオレなんだよ。それなのに、なぜお前がわめくんだ」といったという話です。

 つまり苦労して働いているのは牛なのに、何もしないで、引いてもらっている心棒が文句をいうのは、筋違いであることを教えているのです。

 私たち人間社会にも、これによく似た例があるのではないでしょうか。

 職場でも、社会でも、自分は何も協力していないのに、みんなのために働いている人に対して、不平や不満をいう人が少なくありません。

 職場での慰安旅行のスケジュールなどで、まとめ役の幹事さんは、目に見えない苦労があるものです。

 ところが、その苦労に感謝を忘れ、文句ばかり言う人がいます。これもその一例でしょう。

 その幹事さんの立場を理解して、謙虚な心で「お世話になります。よろしくお願いします」と言って、ねぎらいのひと言をかけ、自分のできることで、協力していく人になりたいものです。
  


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