2020年08月03日

待つゆとり

 仕事においても、日常生活の中でも、人と待ち合わせをして長く待たされることがあります。後に予定があるとすると、あまり待たされると、イライラしてくるものです。

 OLのM子さんは、ある日、新幹線の中で隣合わせたビジネスマンから、次のような話を聞き、考えさせられたそうです。

 「岐阜県にある会社に、商品の納入があって行ったのですが、東京から岐阜羽島に行き、そこで近鉄に乗り換えて10分。さらにバスに乗って20分。その連絡が悪くて、ずいぶん待ちました。最初は腹が立ち、イライラしていたのですが、人通りも少なく、ゆったり歩いている地元の人を見ているうちに、イライラしているのが馬鹿らしく思えてきましてね。逆に待つというゆとりを忘れていたんじゃないかという気がしてきたんです。東京では時間に追われ、あわただしい生活をしていますから、知らず知らず、みんな心のゆとりのない人間になっていたようです」

 このビジネスマンは、出張先で、忘れていた「待つ」ことのよさを発見しました。そして、その発見が少しおおらかにしてくれたようです。



Posted by 中川知博 at 08:00│Comments(0)
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